【プロが解説!】自分でタイヤ交換をする方法と専門店に依頼する場合の料金を比較!

タイヤ交換

タイヤ交換は、必要な道具や手順さえ把握していれば自ら対応できます。自分でタイヤ交換する場合、費用をグッと抑えられるのでとてもお得です。ただし、愛車を長く使い続けたいのであれば、費用をかけてでも専門店に依頼するほうが安心といえます。

今回は、タイヤ交換を自分でする際の方法・手順と注意点についてご紹介します。合わせて、タイヤ交換を依頼できる業者とタイヤ交換の料金の目安についてもご紹介しますので、これからタイヤ交換を行う方は、ぜひ参考にしてみてください。

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タイヤ交換を自分でする方法

タイヤ交換
まずは、タイヤ交換をするうえで必要な道具と作業手順について把握しておきましょう。

タイヤ交換に必要な道具

タイヤ交換には、車両を持ち上げる「ジャッキ」をはじめ、「ジャッキ操作棒」と「ボックスレンチ」が必需品です。これらの道具は、トランクの底や後部荷室にスペアタイヤと共に収納されていることもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。また、所定の力で締め付けられる「トルクレンチ」も準備しておくようにしましょう。

その他に別途準備が必要な道具は、車が動き出すのを防ぐ「輪止め」と「作業用の軍手」です。この2つがあれば、タイヤ交換の作業がしやすくなります。ホームセンターなどで手軽に購入できるので、タイヤ交換をする機会が多くなる場合は、あらかじめ準備しておきましょう。

タイヤ交換の手順

つぎに、タイヤ交換の手順をご紹介します。

手順① ホイールナットをゆるめる

まず、タイヤについているホイールナットをすべてゆるめましょう。ホイールナットを外すのは後の工程になりますので、この段階では「ゆるめるだけ」です。ボックスレンチを差し込んで反時計回しにまわすとゆるめることができます。

なお、ホイールキャップ(ホイールカバー)が装着されていて、ホイールナットが見えないタイヤもあります。この場合は、ホイールキャップを外してから前述した工程に着手しましょう。タイヤとホイールキャップの間に、薄くて硬いヘラのようなものを差し込めば簡単に取り外せます。

手順② 車両を持ち上げる

次に、ジャッキで車両を持ち上げましょう。ジャッキ操作棒を差し込んで時計回しにまわすと、車両を持ち上げることができます。あまり高く上げすぎるとジャッキが不安定になるため、タイヤが地面から少し離れたあたりで止めましょう。

車両を持ち上げる際のポイントとしては、「ジャッキポイント」と呼ばれる補強された部分にジャッキを当てること。ジャッキポイント以外の場所にジャッキを当てて車両を持ち上げてしまうと、ボディがゆがんでしまう危険性があるため、十分に注意しましょう。
なお、ジャッキポイントは車種によって場所が異なるので、取扱説明書を読んで事前に確認しておくことが大切です。

手順③ タイヤを外す

ゆるめていたホイールナットを取り外して、タイヤを引き抜きます。このとき、タイヤを水平に保って、ボルトのネジ山に傷が入らないように注意しましょう。

取り外した古いタイヤは、車両の下に入れておくことが大切です。こうすれば、もしジャッキが倒れても身の危険を回避しやすくなります。タイヤ交換を安全に済ませるためには、万が一に備えておくことも大切です。

手順④ 新しいタイヤに付け替える

ボルトに合わせて、新しいタイヤを差し込みます。ホイールナットを取り付けて、ボックスレンチで締めていきましょう。

ボックスレンチでホイールナットを締める順番は決まっています。ボルトが4本の場合は、上から対角線上に「上→下→左→右」の順に締めていきます。ボルトが5本の場合は、上から星を描くように「上→右下→左上→右上→左下」の順に締めましょう。
ホイールナットがゆるんでいると、走行中にタイヤが揺れて危険です。2〜3回に分けて、しっかり締めるようにしましょう。

手順⑤ 車両を下ろしてホイールナットを増し締めする

ジャッキをさげて車両を下ろしたら、所定の力で締め付けられるトルクレンチでホイールナットを増し締めしましょう。増し締めが済めば、タイヤ交換は終了です。
増し締めを力任せに行うと必要以上の力がナットやボルトにかかり、破損につながるなど非常に危険な状態になるので適正値を確認する様にしましょう。適正なトルクは車の取扱説明書や車のディーラーなどで確認することができ、自動車メーカーによっては、ネット上に公開している場合もあります。

タイヤ交換を自分でするときの注意点

タイヤ交換は必ず平坦な場所で行いましょう。傾斜のある場所や砂利敷きの駐車場では、ジャッキが倒れる危険性があります。

また、万が一に備えて輪止めをかけることも大切です。たとえば、右側前輪のタイヤ交換をする場合は、左側後輪のタイヤに輪止めをかけます。つまり、輪止めは「交換するタイヤの対角線上」にかけるのが基本ということ。安全にタイヤ交換を行うためにも、忘れずに覚えておきましょう。なお、もし輪止めが手元にない場合は、大きめの石や木を代用することもできます。

このほか、タイヤ交換にて“保管していたタイヤ”を使用する場合は、「空気圧を確認すること」も大切です。なぜなら、保管している間に空気圧が減少している可能性があるため。そのまま使用すると燃費が悪くなるうえに、スリップしやすくなり非常に危険です。安全に走行するためにも、保管していたタイヤを車に装着したら、必ず指定空気圧になっているかを確認するようにしましょう。

指定空気圧は、給油口や運転席側の扉、あるいは扉の内側に貼られているシールに記載されています。前輪と後輪で適切な空気圧が異なる場合は、括弧書きで表記されていることもあるので、間違いのないよう念入りに確認しましょう。

また、タイヤの空気圧は、ガソリンスタンドやタイヤ専門店にて無料で点検・補充をしてもらえたり、セルフサービスで無料提供している場合もあります。

さらに、車から外したタイヤを再びタイヤ交換で使用するなら、「装着位置がわかるような工夫」を取り入れることが大切です。仮に同じタイヤを同じ位置に装着し続けると、摩耗が偏りタイヤがすぐに寿命を迎えてしまいます。そのため、右前についていたタイヤは右後ろに、右後ろについていたタイヤは左後ろにというように、タイヤはローテーションで使用する必要があるのです。

そこで大切になるのが、「どこに装着していたか」という点です。元々の装着位置をメモしておくなどの工夫を取り入れれば、タイヤをローテーションしやすくなります。タイヤを均一に摩擦させることは寿命の延長につながるため、忘れず覚えておきましょう。

タイヤ交換を間違った方法で行うと、作業中のケガや走行中の事故につながる危険性があります。「自分でうまくタイヤ交換をする自信がない」という場合は、専門店に依頼しましょう。

タイヤ交換を依頼できる業者

では、タイヤ交換はどのような場所に依頼できるのでしょうか。以下で、代表的な3つの業者をご紹介します。

ガソリンスタンド

第一に「ガソリンスタンド」があげられます。どの地域にも必ずあるので、すぐにタイヤ交換をしたいときに便利です。また、工賃も安いうえに、メンテナンスやクリーニングなどのサービスがついてくることもあります。

ただし、ガソリンスタンドはあくまで「ガソリンを補給する場所」です。タイヤ交換のサービスを行っていない可能性もあるため、事前にどのようなサービスを行っているか確認しておきましょう。

ディーラー

タイヤ交換は「ディーラー」にて依頼することも可能です。専門的な知識・技術に優れた整備士が作業を担当するため、安心してタイヤ交換を依頼することが可能です。

ただし、ディーラーには「ほかの業者より費用が高い傾向にある」という弱点があります。その理由は、前述したように専門の整備士が細かい点検やメンテナンスを行うからです。そのため、予約をする際はタイヤ交換の費用をあらかじめ確認しておくことが大切です。

タイヤ専門店

タイヤ交換だけを依頼するなら、「タイヤ専門店」が最もおすすめです。 純正タイヤの知識はもちろん、低燃費タイヤや安定性の高いタイヤなど、一部の機能に特化したタイヤに関する知識も備えたスタッフが在籍しているため、どのようなタイヤを持参してもスムーズに交換を済ませられます。

なお、タイヤ専門店を利用する際は、あらかじめ予算を決めておきましょう。店舗によっては費用が高めなこともあるため、予算を決めないままだと思いのほか出費がかさむことがあります。前もって「いくらくらいでタイヤ交換を済ませたいか」を明確にして、無理なく依頼できる店舗を選ぶことが大切です。

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タイヤ交換の料金について

タイヤ
では、タイヤ交換の料金はどのような内訳になっているのでしょうか。

金額の決まり方

タイヤ交換の金額は、主に「タイヤ本体の料金」と「タイヤ交換工賃」「バランス調整工賃」「タイヤ廃棄料」の4つで構成されています。

タイヤ本体の料金

タイヤ本体の料金は、サイズによって大きく異なります。軽自動車用の小さなタイヤなら、1本あたり税抜2,000円〜が相場です。大きめのタイヤの場合、相場は1本あたり税抜4,000円〜が相場です。ただし、有名ブランドメーカーのタイヤや性能の高いタイヤだと、1本あたり1万円以上することもあります。

タイヤ交換工賃

工賃は、タイヤの「脱着」と「組み換え」によって異なります。

脱着の場合は、サイズによって多少の開きはありますが、1本あたり税抜1,000円〜5,000円程が相場です。タイヤをホイールごと取り外したのち、新しいタイヤを取り付けるだけと作業工程が少ないので、工賃はさほど高くありません。

これに対し、組み換えは1本あたり税抜2,000円〜10,000円程が相場です。専用機材を使用して、すでに組み込まれているタイヤをホイールから取り外したのち、新しいタイヤを装着するので、脱着に比べると工賃は高めになります。

バランス調整工賃

バランス調整の相場は、一般的な乗用車なら1本あたり税抜500円〜1,000円程です。タイヤ&ホイールの重心を中心に整えることで、走行中の騒音・振動、部品の破損とそれを原因とした事故を防ぎ、安全・安心で快適な走行を実現します。

タイヤ廃棄料

タイヤ廃棄料は、1本あたり税抜200円〜300円が相場です。取り外した後の古いタイヤは、環境省によって「適正処理困難物」に指定されているため、自治体に回収してもらえません。ほかの業者に処分を依頼するよりもタイヤ交換の際に引き取ってもらったほうが、結果的に費用を抑えることができます。

タイヤ交換のトータル費用を節約したいなら、タイヤ専門店の「タイヤ流通センター」へ

タイヤ交換は、必要な道具と手順を把握していれば自分で対応することは可能です。しかしながら、タイヤ交換の作業には少なからず危険が伴います。そのため、なるべくは業者に依頼することをおすすめします。
数ある業者の中でも、とくにおすすめなのは「タイヤ専門店」。なぜなら、タイヤの種類が豊富なうえに費用を抑えることもできるためです。タイヤ交換をメインで行うのであれば、積極的に利用しましょう。

タイヤ専門店には、たとえば北海道から沖縄まで全国150店舗以上を展開している「タイヤ流通センター」があります。お手頃価格でタイヤ交換を行えるほか、バッテリー交換やオイル交換などそのほかのサービスにも対応しています。「近場で費用を抑えてタイヤ交換をしたい」という方は、ぜひこの機会にお問い合わせください。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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