タイヤのパンクが急増中!夏の猛暑対策は?パンクの原因と対策を徹底解説

タイヤのパンクやバーストといったトラブルが最も起こると言われている季節が夏です。しかも、この10年間でタイヤのトラブルは急激な増加を見せています。タイヤは、クルマを支えている安全に走るための重要なパーツです。

パンクやバーストを起こすと大きな事故に繋がる恐れもあります。特に、パンクした状態は、通常以上に変形するため熱が発生、最悪の場合発火します。例えタイヤ自体が発火しなくても、ちぎれたタイヤ片がマフラーやブレーキに付着したり、ホイールが地面と擦れることによって火花が発生、引火する恐れがあります。

パンクが判明した場合は、速やかに安全な場所に停車する必要してください。

この記事では、夏に起こりやすいパンクやバーストの原因や、いざタイヤがパンクやバーストしたときの対処方法について徹底的に解説していきます。

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タイヤのトラブルは夏が一番起こりやすい


強烈な日差しにより路面が熱せられる夏は、タイヤのトラブルが一番多い傾向にあります。タイヤはクルマのパーツのなかでも路面に接している唯一のパーツのため、猛暑による路面からの熱の影響を最も受けやすく注意が必要です。

タイヤトラブルによるJAFの出動件数を2007年~2017年の10年間で統計した結果、約3.6割の増加が見られ、特に近年は増加傾向にあるということです。

また、2021年の8月と12月でタイヤトラブルによるJAFの出動割合を比較すると、12月が16.5%なのに対し、8月は21.4%となっています。このことから、夏はタイヤトラブルが多いことが読み取れます。

▼参考
https://jaf.or.jp/common/news/2019/20190308-01

夏のタイヤトラブルの原因とは


夏にタイヤトラブルが増加しているのは、一体なぜなのでしょうか?原因を詳しく見ていきましょう。

路面の熱によるゴムの劣化

近年の猛暑により、路面温度は非常に高くなっています。タイヤのゴムは熱の影響を受けやすく、熱によるタイヤの劣化が要因の一つです。

走行時にはタイヤと路面の摩擦による摩擦熱で、タイヤの温度はさらに上昇します。ゴムが劣化すると、タイヤのひび割れ、バーストやパンクにつながるのです。

点検回数の減少

現代のクルマは壊れにくくなりドライバーのメンテナンスに対する意識が低くなっていることも一つの要因と言えます。また、セルフ式ガソリンスタンドの増加で、ガソリンスタンドのスタッフに空気圧を点検してもらう機会も減少しています。

2021年5月に24台のクルマに対してJAFが実施した点検では、なんと空気圧不足による整備不良と判断された車が11台、約半数を占めました。マイカーの適正空気圧を知らない人も増加傾向で、安全のために推奨されている月1回の空気圧点検は約8割の人が行っていないという調査結果もあります。

また、数ヶ月前に空気圧をチェックしたので大丈夫と油断しているケースも多数です。タイヤは時間が経つにつれ、空気が抜けていってしまいます。数ヶ月も経つと空気圧が低下し、燃費の悪化や、タイヤの劣化につながってしまうため注意が必要です。

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パンクとバーストは違う


ところで、パンクとバーストは違う現象であることをご存知でしょうか?混同されがちなので、一度、整理しておきましょう。

パンクは何らかの原因で徐々に空気が漏れ、タイヤの空気圧が低下していく現象です。最近のタイヤは性能が上がっており、釘などの異物が刺さっても空気が抜けにくくなっているため、パンクが起きてもすぐには気づかない場合も増えています。

一方、バーストというのは、走行中に突然「バンッ!」といった音と共にタイヤが破裂することです。万が一、バーストが起きると、衝撃が大きいためクルマが思わぬ動きをする場合や大事故につながる恐れがあります。また、タイヤの破裂による衝撃で、ほかのパーツが破損する可能性もあります。

パンクやバーストが起こる5つの原因


パンクやバーストが起こる原因は、大きく5つ考えられます。それでは、タイヤトラブルを引き起こす原因について、詳しく説明していきます。

原因①ゴムの劣化

タイヤのゴムは時間が経つと劣化します。さらに、紫外線や路面からの熱によって、タイヤのゴムの劣化は進みます。ゴムの劣化が進むと、タイヤは硬くなり表面がひび割れます。

ひび割れが小さなうちは、走行していても問題ありません。しかし、大きくなったひび割れを放置したまま走り続けると、ひび割れた部分から水やホコリがタイヤ内部に入り込んでしまい、タイヤ内部にあるワイヤーがサビてタイヤの内側からも劣化していきます。

タイヤが劣化すると、通常では問題ないような衝撃にも耐えられなくなり、パンクやバーストが起こりやすくなります。

原因②空気圧不足

タイヤの空気圧が「適正空気圧」よりも低い状態でもバーストが起こりやすくなります。タイヤの空気圧が低い状態で走行すると、タイヤの表面にたわみができ「スタンディングウェーブ現象」が起こります。

スタンディングウェーブ現象によりタイヤの表面は波打つようにたわみタイヤの温度が上昇するため、タイヤの内部から破損しバーストしてしまうのです。

原因③過積載

荷物を積み過ぎる過積載も、タイヤに負担がかかるためバーストが起こる場合があります。過積載は、トラックなどのイメージが強いですが、ミニバンやワンボックスなど、定員が多く荷物が多く乗る乗用車でも起こります。

特に、夏は大人数でキャンプなどのレジャーへ出かけるなど、人と荷物をたくさん載せる機会も増えます。路面温度が上昇している夏の高速道路を過積載で走るのは大変危険です。規定の最大積載量を確認してみましょう。

原因④ホイールのリムの変形

縁石や路上の異物にタイヤのサイドウォールをこすってしまったり、ぶつけたりした場合、ホイールのリムが変形してしまうことも…。ホイールリムの変形や破損が起こると、その場所からタイヤの空気が漏れる恐れがあります。

また、長年、ホイールを使用しているうちにリムが変形し、パンクにつながるケースもあります。

原因⑤いたずら

刃物や釘でタイヤを傷つけパンクさせられるいたずらが原因の場合もあります。この場合、予防は難しいですが、走行前の点検で早期発見が可能です。パンクしたまま走行すると、運転しにくくなったり、最悪の場合、重大な事故につながる恐れがあります。こまめなタイヤの点検は安全のためにも重要です。

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バーストの前兆とは?


バーストする直前には、「スタンディングウェーブ現象」により、走行中ガタガタ揺れたり、タイヤが熱を帯びることでゴムが焼けるようなニオイがしたりします。

舗装路を走っているはずなのに、走っている最中にガタガタ揺れたら要注意!バーストが起きる前に、路肩に寄ってタイヤの状態をチェックしましょう。

バーストは、タイヤの点検で未然に防ぐことが可能です。運転する車の適正空気圧をチェックし、走行前にはタイヤの点検を習慣づけ、安全にドライブを楽しみましょう。

もしもパンクやバーストが起こったら


もしもパンクに気づいたり、バーストが起こったら、走り続けるのは大変危険です!落ち着いて対処するようにしましょう。それでは、もしもの場合、どのような行動をすればいいのかをお伝えしていきます。

まずは路肩でクルマを停止!

ハンドルが重くなってパンクに気づいたり、突然、クルマの乗り心地がガタガタしてバーストが起きたら、すみやかにクルマを路肩に寄せて停止します。

しかし、急停車は禁物!周囲の安全をしっかり確認して、タイヤに負担をできるだけかけないようにエンジンブレーキを活用しましょう。

また、高速道路などの自動車専用道路では、後続のクルマにも注意が必要です。路肩に停める場合は、停車中であることを三角板や発煙筒などで後続車に知らせてください。

パンクやバーストの状況を確認!

次に、パンクやバーストの状況を落ち着いて確認しましょう。どのタイヤがどのような状態なのか、ダメージの程度を調べます。

釘を踏んでしまってパンクしている場合は、修理まで釘を抜かないでそのままにしておきます。釘を引き抜いてしまうと、空気が一気に抜けてしまうことに加え、タイヤがパンクしている箇所を見つけにくくなってしまうのです。

このとき、もし可能なら、パンクの応急処置やスペアタイヤへの交換を行いましょう。しかし、難しかったり、高速道路上など安全を確保できない場所の場合は、無理せず、加入している任意保険やJAFなどのロードサービスに連絡してください。

パンク修理やタイヤ交換はどうする?


タイヤがパンクやバーストしてしまったら、タイヤ交換やパンクの修理が必要です。路面と接するトレッド面に穴が開いている場合は、パンク修理が可能なケースもあります。

しかし、バーストしている場合や穴が開いている場所がタイヤの側面の場合、タイヤの劣化が進んでいる場合、タイヤの溝が残り少ない場合などは、タイヤのパンク修理はできません。

タイヤを一本だけ交換するのはNG

パンク修理ができない場合は、タイヤを交換する必要があります。しかし、パンクしたタイヤ1本だけを交換するのはおすすめできません。

なぜなら、1本だけタイヤを新しくすると、タイヤ性能のバランスが崩れてしまうためです。タイヤ性能のバランスが崩れると、走行性能が低下するだけでなく、まっすぐ走らなくなってしまったり、スリップやスピンを起こしやすくなってしまったりします。

「同じ種類のタイヤなら問題ないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、1本だけ新しいタイヤになってしまうと、ほかの3本のタイヤと摩耗の具合にズレが生まれ、やはり走行性能に影響します。

理想は4本同時交換。駆動方式によっては2本交換もOK

タイヤが1本パンクして交換する場合でも、タイヤ4本をすべて同時に交換することが最も理想的です。また、4WD車やAWD車の場合は、全てのタイヤが連動しているため、4本同時に交換しなければなりません。

しかし、FRやFFといった駆動輪が2輪の場合は、パンクしたタイヤと対になるタイヤの2本を交換し、新しいタイヤを駆動輪に装着します。例えば、FR車ならば新しいタイヤを後輪に装着し、FF車の場合は前輪に新しいタイヤを装着します。

パンクやバーストを予防するには?


パンクやバーストは大事故につながる恐れがあるため、日ごろから予防を意識しておくことが重要です。特に、バーストはこまめなタイヤの点検で十分に予防できます。それでは、タイヤトラブルの予防方法を確認していきましょう。

1ヶ月に1回、空気圧を点検しよう

1ヶ月に1回は空気圧チェックを行いましょう。タイヤは時間とともに空気が抜けてしまうため、数ヶ月おきのチェックでは不十分です。夏の熱い路面を空気圧の低いタイヤで走行するのは、さらに危険度が高まります。

また、運転する車の適正空気圧も把握しておきましょう。適正空気圧は運転席側のドアを開けた下部に貼ってあるシールに明記されています。

給油の際、ガソリンスタンドに常駐しているスタッフに「空気圧のチェックをお願いします」と言えば、無料で空気圧のチェックと空気の注入を行ってくれます。セルフスタンドの場合でも、無料で空気圧をチェックできる機械がありますので、活用してみてはいかがでしょうか?

タイヤの空気圧の確認方法とは?窒素ガス補充のメリットを徹底解説

定期的なタイヤローテーションを行おう

定期的に前後や左右のタイヤを入れ替えるローテーションを行うことで、タイヤの摩耗を均一にできます。タイヤのローテーションを行うと、安全性に加え、走行性能の安定や、経済性の向上につながります。

タイヤのローテーションについては、こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にご一読ください。
https://www.tokyo-tire.com/column/tire-rotation/”

空気圧のこまめなチェックで夏のパンクを予防!


真夏に熱くなった路面を空気圧が低いタイヤで走るとパンクやバーストの恐れがあります。安全なドライブを楽しむためにも、月1回は空気圧をチェックしましょう。また、パンクしてしまったタイヤを交換するときは、1本だけの交換はおすすめできません。パンク修理できるのか、タイヤ交換が必要なのか分からないときは、ぜひ、専門店のスタッフに相談してみてください。

タイヤ専門店の「タイヤ流通センター」は、北海道から沖縄まで全国150店舗以上を展開しています。空気圧の点検はもちろん、窒素ガスの補充にも対応しています。このほか、タイヤ交換やバッテリー交換、オイル交換も行っているので、どうぞこの機会にお問い合わせください。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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