タイヤで車検に通らないのはなぜ?その原因と対策を徹底的に説明!
後回しにしがちなタイヤの点検。車検でタイヤ交換を勧められ、初めて摩耗に気づいたという方も多いのではないでしょうか。
実は、タイヤの状態は車検通過がかかる重要なポイント。さらに、車検と同時にタイヤ交換をすると割高になりやすいという話も……。
そこで、今回はタイヤが原因で車検に通らない理由やタイヤの点検ポイント、また割安でタイヤ交換ができる方法を解説しす。近々車検を控えているという方、必見です!
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目次
車検とは
「車検」とは、車が安全に走れる状態かを検査する制度のことです。国が定める保安基準を満たしていることを確認し、基準に満たない箇所は修理が必要になります。「車検」とは略称で、正式には「自動車検査登録制度」といいます。
車検項目
安全性を保証する車検の検査項目は車の隅々にまで及びます。主だった車検項目は次の通りです。
(1)同一性の確認
「車検証(自動車検査証)」の内容や登録されている車台番号と、実際の車とが同一のものであるかを確認します。
(2)外回りの検査
車を外側から点検し、各パーツが正常に動作しているかを確認する工程です。ヘッドライトやテールライト、ブレーキランプ、ハザードといった灯火類、ワイパーやクラクション、ホイールナットの締り具合などがチェックされます。
(3)サイドスリップの検査
車がまっすぐに走れるかを確認する工程です。車はタイヤ周りを強くぶつけたことなどが原因で、まっすぐに走れなくなっていることもあります。放置すると万一の時に危険なため、確認が必要です。
(4)ブレーキの検査
ブレーキ・サイドブレーキの効き具合を確認する工程です。特に、ブレーキを制御する「ブレーキパッド」は摩耗していくため、擦り減ると交換が必要となります。
(5)下回り検査
車体の下側部分のパーツを検査する工程です。オイル漏れやボルトの緩みがないか、パーツの摩耗や劣化はないかなどを確認します。下回りは雨や雪、跳ね返った小石などの影響で傷みやすい部分なので念入りに検査します。
その他の検査項目
そのほかにも、車検では次のような検査項目をチェックしています。
●スピードメーターの検査
●ヘッドライトの検査
●排出ガスの検査
また、タイヤの摩耗が原因で車検を通過できないというケースも数多くあります。続いては車検で指摘されやすい「タイヤ」について、詳しくみていきましょう。
タイヤが厳しくチェックされる理由は何?
車検ではタイヤの状態が特に厳しくチェックされます。溝が擦り減ったまま走行すると、罰則が適用されることもあります。
タイヤは車の安全走行を左右する重要なパーツ!
タイヤは車の安全走行を支える重要なパーツです。そのため、さまざまな工夫が施されています。たとえば、タイヤ表面にある「溝」がその代表。横向きの溝は路面を強力にグリップし、縦向きのの溝は雨水を排水します。
溝が浅くなるということは、路面をつかむ力が弱くなり走行に影響が出るということ。また雨の日にタイヤが溝に浮きやすくなり(ハイドロプレーニング現象)、どちらも大変危険です。
さらに溝の残存状況はブレーキ性能にも影響します。溝が浅いと路面をグリップする力が弱まるため、制動距離(ブレーキを踏んでから停車するまでに走る距離)が長くなってしまうのです。
「スリップサイン」が出たタイヤで走行すると違反点数2点!
タイヤの溝は、一定以上擦り減ると「スリップサイン」という印が現れます。スリップサインは溝の摩耗状態を教えてくれる、大切なサインです。
スリップサインが出たからと言って、すぐに走れなくなるということはありません。しかし、スリップサインが出たままのタイヤで公道を走ると、「整備不良:違反点数2点」という罰則規定が適用されます。「そんなこと知らなかった!」と方も少なからずいるはずですので、この機会に覚えておきましょう。
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車検に通らないタイヤの特徴
タイヤはどのような状態になっていると、車検に通らないのでしょうか?具体例を3つ解説します。車の日常点検にも役立ててくださいね。
溝が1.6mm以下になっている
通常タイヤ(夏用タイヤ)は、「溝が1.6mm以下」つまりスリップサインが現れると車検を通過できません。
冬用スタッドレスタイヤは、溝の深さが半分以下になると「プラットホーム」という印が現れます。プラットホームが出たタイヤで凍結した路面や雪道を走るのは大変危険です。
「プラットホーム」のサインがでたら、スタッドレスタイヤとして使うことはやめましょう。夏用タイヤとしては引き続き使えますが、溝が1.6mm以下になるとやはり車検は通りません。
偏摩耗とヒビには要注意
タイヤは重量のある車体を支えつつ路面と接触するため、摩耗が起きやすい部分です。特に「偏摩耗」と「ヒビ」は注意が必要。
「偏摩耗」とは、タイヤが偏って擦り減っている状態を指します。運転の癖や駆動方式など、さまざまな要因で起きる摩耗です。内側と外側で擦り減り方が異なる、4本のうち2本だけが擦り減っているなど、状況が異なります。偏摩耗があると車体のバランスが崩れ、安全性に影響が出やすくなります。
また、タイヤの「ヒビ」はバーストやパンクにつながる危険性もあります。ヒビが入ったタイヤは走行時に車体重量に耐えられなくなるため、こちらも危険です。
タイヤの車体はみ出しやボディ接触はNG
サイズアップしたタイヤをつけている車も車検を通らない場合があります。
16インチを17インチになど、多少のサイズ変更であれば指摘されることはありませんが、車高が確保できていない、タイヤがボディに接触している、規定値以上にはみ出しているといった車は走行に影響を及ぼすおそれがあるため、車検を通過できません。
車検に通るためのタイヤのチェックポイント
車検を通過できるタイヤの条件を見てみましょう。愛車のタイヤが以下の3条件を満たしているかどうか、チェックしてみてください。
適正な空気圧を保っているか?
1つ目は「空気圧が適正であること」です。タイヤの空気圧は、1か月で5〜10%も低下します。空気圧が低いタイヤは走行時に歪みやすくなり、バーストやホイール脱落、異常発熱、空気漏れの原因にもなります。燃費の悪化にもつながるなど良いことなし。
タイヤの空気圧は見ただけ・触っただけでは判断しにくいので、市販の空気圧チェッカーを使用するか整備工場などで見てもらうようにしましょう。
タイヤ4本の溝は全部1.6mm以上あるか?
2つ目は「タイヤの溝が、4本すべて1.6mm以上残っている」ことです。4本を目視し、スリップサインが出ている箇所がないか確認しましょう。停車中に地面と接触している面だけは、自力での確認が難しいので、整備工場や最寄りのタイヤショップで見てもらうと安心です。
また、タイヤは4本の位置を定期的に入れ替える「ローテーション」を行うことで、偏摩耗を防ぐことができます。タイヤの点検と同時に、ローテーションの相談をしてみても良いでしょう。
ヒビや割れは入っていないか?
タイヤは丈夫なように見えて、細かなヒビや傷がつきやすい部分です。異物を踏んだり、路肩に乗り上げたりといった日常の些細な出来事が原因。ヒビや割れがあるタイヤでの走行は事故につながりやすくなるため、こまめにチェックしましょう。
ヒビや傷は経年劣化でも発生します。中古のタイヤを購入した場合や、直射日光が当たる場所で長期間保管していたタイヤを使う場合などは、特に入念な点検が必要です。タイヤショップや整備工場で細かく見てもらうと安心です。
安くタイヤ交換できるコツ
タイヤ交換は定期的に必要となる作業です。できれば安く済ませたいですよね。ここからは「車検時のタイヤ交換が割高」といわれる理由と、安くタイヤ交換ができる秘訣をお伝えします。
実は車検時のタイヤ交換は割高
「車検でタイヤ交換をすると割高だ」と聞いたことはありますか?実際、車検時のタイヤ交換は割高な傾向にあります。特に車検専門業者やディーラーで車検を受ける場合は要注意。タイヤ交換を自社ではなく別の業者に外注すケースが多く、マージンや工賃が二重にかかり費用がかさみやくなるのです。
また、ディーラーは選べるタイヤの種類が限られてしまい、格安なタイヤを希望しても用意がないというケースもあります。
次の車検でタイヤ交換になりそうだと感じたら、事前にタイヤショップなどで見積もりを取っておき、比較することおすすめします。
タイヤを安く交換できる場所はどこ?
タイヤ交換は「タイヤそのものの価格」と「工賃」とで費用が決まります。それぞれをできるだけおさえられる方法を探すのが、タイヤ交換を安く済ませるコツです。
タイヤ本体の価格をおさえたい場合は、タイヤ専門店へ!
タイヤ専門店は文字通り「タイヤのプロ」です。タイヤの種類も豊富で、純正品から量産品、海外メーカーのタイヤ、エコタイヤ(低燃費タイヤ)などどんなタイヤでも揃っています。
スタッフの知識が豊富なのも専門店ならでは。車の使用状況、希望、予算などに応じて最適なタイヤを紹介してくれます。タイヤにこだわりがある人はもちろん、「よくわからないから相談したい」という方にもおすすめです。
タイヤ流通センターは、購入から2年間の「安心保証」があるタイヤ専門店です。安心保証は「1本パンクでも4本交換」「釘踏みや縁石乗り上げもタイヤ代金を保証」といった充実度が人気。長く使うタイヤだからこそ、アフターフォローが充実しているショップを選びたいですね。
タイヤも、タイヤ交換の費用も複数の見積もりを比較しよう!
タイヤ交換の工賃は店舗によって幅がありますが、一般的にはタイヤ専門店やカー用品店で交換してもらったほうが割安です。
大手カー用品店のタイヤ交換工賃の相場は次の通り。
●タイヤ交換1本:約1,000円〜
●バルブ交換1本:約300円〜
●タイヤ廃棄費用1本:約300円〜
見積もりでは工賃はもちろん、調整費用等も含まれているか細かく確認しましょう。
ネットオークション等で格安タイヤを購入、持ち込みたいという場合は「タイヤの持ち込み可能」な店舗を探したうえで、持ち込み費用の有無も確認してくださいね。
特に降雪地域では年に2回のタイヤ交換がつきもの、安く交換できるお店を知りたいですよね。
タイヤ流通センターは北海道から東北、関東、北陸、甲信越、山陰など降雪地域も網羅した全国150以上の店舗で、お得なお値段でタイヤ交換をお手伝いします。見積もりはネットで簡単、こちらからどうぞ!
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まとめ
タイヤは車の安全を支える、非常に大切なパーツです。空気圧・スリップサイン・ヒビや傷は、ぜひご自身でも日常的な点検を心がけましょう。
車検時に見つかりやすいタイヤの摩耗ですが、車検と同時に交換すると割高になる傾向があります。そろそろかな、と感じたらタイヤ専門店などで見積もりをとり、納得価格で交換してくれるお店を見つけるようにしましょう。
タイヤ流通センターでは、タイヤの見積もりがカンタン!スマホやPCから、クルマのメーカーと車種、ホイールサイズを選ぶだけのシンプルなステップで、その場で見積もりができます。価格が一発で分かるから安心です。
そのまま取り付け予約もできて、あっという間にタイヤ交換予約ができちゃいます。タイヤ代や工賃、廃タイヤ処分料などの明細も見られるので、「いくらかかるか分からなくて不安…」という心配もありません。お気軽にお試しくだい!
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現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。