ノーマルタイヤはうっすら積雪の雪道で走行できる?注意点や気になる反則金

冬場になると、スタッドレスタイヤに履き替える方も多いでしょう。しかし、スタッドレスタイヤを所有しておらず、ノーマルタイヤで冬を越す方もいらっしゃいます。ノーマルタイヤで走行中に急に雪やみぞれが降ってきてうっすら積もった場合、そのまま走行して大丈夫なのか気になりますよね。

そこで今回は、「ノーマルタイヤでうっすら積雪の雪道を走行できるの?」、また、その際の注意点や反則金について解説します。雪道は危険が多いので、しっかり対策することが重要です。

タイヤ4本セットが¥8,900(税込\9,790)~!
最短4日でタイヤ交換できる!

うっすら積雪の雪道ならノーマルタイヤで走行できる?


うっすら積雪の雪道ならノーマルタイヤで走行できるのか、気になる方も多いでしょう。結論から言えば、「ノーマルタイヤで走行できる場合もあるが、危険なので走行はNG」です。では、どの程度であれば多少走行できるのか、走行不可なのか解説します。うっすら積雪をする地域は多いので、ぜひ参考にしてみてください。

みぞれが地面で溶ける程度

運転中にみぞれが降り始めた場合、降り方や路面状況をしっかり見極める必要があります。降り方がそこまで激しくなく、路面に落ちたみぞれがすぐに融けてしまう程度であれば、雨が降っているのとあまり変わらないので落ち着いて運転しましょう。

ただし、この状態はあまり危険ではありませんが、いつ激しくなるか分からないので、目的地や避難場所が近くにあればそこでみぞれが落ち着くまで待機しましょう。

みぞれがシャーベット状に路面に積もり始めている

降ったみぞれが、シャーベット状に路面に積もり始めている場合は、いつ本格的な雪に変わるか分からないので危険です。また、積もったみぞれを車が踏み固めて、滑りやすい路面になる可能性もあります。シャーベット状に積もり始めたら、チェーンを装着するなどの対策を行うか、運転をやめる必要があります。

外気温が急に下がっている

外気温が極端に下がっている場合は、路面が凍結している可能性があり、「スリップやブレーキが効かない」といったトラブルから事故につながることもあり危険です。運転は控えた方が良いと言えます。しかし、どうしても運転しなければならない場合は、チェーンを装着するなどの対策をしっかり行い、スピードは出さずゆっくり運転するようにしましょう。

ノーマルタイヤで雪道を走るのは道路交通法違反


雪が降っている時に、ノーマルタイヤで走行することは、道路交通法違反に値します。沖縄県以外の都道府県で、積雪や凍結した道路を走行する時には、「防滑措置の義務」が規定で定められています。スタッドレスタイヤやタイヤチェーンを使用せず雪道や凍結路面を走行すると、道路交通法では、違反となり免許の点数の減点はありませんが反則金5,000~7,000円が科せられます。以前までは、スタッドレスタイヤを装着していれば良かったのですが、現在では道路交通法も変更されチェーンの装着が必要になっている地域もあるので注意しましょう。

全ての運転手には「安全に運転する義務」があり、スタッドレスタイヤもタイヤチェーンも雪道や凍結路面を安全に走行できるよう作られているので必ず使用しましょう。冬場になったら、タイヤチェーンをトランクに積んでおけばいざという時に役立つので準備しておきましょう。

うっすら雪道で注意したいこと


走行中に急に雪が降りだし、うっすらと積もりだすことはよくあることです。そんな時は、慌てずしっかり対処することが重要です。事前に準備をしていたり、注意点を知ることで適切に対処することができ、安全に走行することができます。ここでは、うっすら雪道での注意点について解説します。雪道に慣れていない方は、ぜひ参考にしてみてください。

状況にあったタイヤで走行する

うっすら雪道をノーマルタイヤで走行することは危険です。ノーマルタイヤは、雪道や凍結路面を走行するように設計されていないので、スリップしやすく事故に繋がる可能性があります。うっすら雪道や凍結路面を走行する時は、必ずスタッドレスタイヤを装着しましょう。

スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路面で使用するために製造されており、滑りやすい路面でもグリップ力を確保できスリップすることなく安全に走行できます。ただし、「残り溝が50%以上残っているスタッドレスタイヤ」を装着する必要があります。スタッドレスタイヤは、新品時より50%摩耗しプラットフォームと呼ばれる印が出てきたら寿命となり性能が低下します。安全のためにも、残り溝があるスタッドレスタイヤに交換しましょう。

また、スタッドレスタイヤを駆動輪のみに装着している方がいますが、全輪に装着することをおすすめします。駆動輪のみだと前後のタイヤバランスが崩れ、性能が発揮できません。性能を低下させないためにも全輪に装着しましょう。

追い越しや車線変更はなるべくしない

追い越しや車線変更は、なるべく行わないように注意しましょう。追い越しをする時はスピードを上げて追い越し、車線変更する時はハンドルを左右に操作し車線変更するでしょう。積雪路面や凍結路面では、スピードを上げた時やハンドル操作時にタイヤがスリップしてハンドル操作ができなかったりと、トラブルにつながる可能性があります。

また、周りに他の車がいた場合、迷惑をかけたり、追突事故などの二次災害につながることもあります。そのような事を防ぐためにも、追い越しや車線変更は、なるべく行わず最低限に留めておきましょう。

「急」がつく操作をしない

雪道では、3つの「急」がつく運転は避けなければなりません。3つの急とは、「急発進、急ブレーキ、急ハンドル」を示します。雪道や凍結した路面では、タイヤの摩擦係数が乾燥路面と比較して「3分の1~10分の1」まで低下します。急がつく運転を行うと、「アクセルを踏み込んだ時にタイヤがスリップし空転して進まない、ブレーキを踏んでもなかなか止まらない、ハンドル操作がうまくできない…..」、といったトラブルになる可能性が高くなります。

周りに他の車がいた場合、急のつく運転が原因で巻き込み事故を起こしてしまう可能性がかなり高まります。乾燥路面でも急な運転は避けるべきですが、冬場の道では特に3つの急のつく運転には注意しましょう。

車間距離を十分にとる

冬場の路面を走行する上で車間距離の確保は、とても重要になります。積雪や路面凍結などが原因で、タイヤのグリップ力が低下するため、ブレーキを踏んで止まるまでの「制動距離」が乾燥路面と比較して長くなります。

つまり、乾燥路面と同じ感覚でブレーキを踏んでも止まることができず、前の車に追突する事故を起こしてしまいます。また、急なカーブに差しかかる時に減速できず、曲がりきれないといったトラブルになることもあります。

積雪や凍結している道路では、十分な車間距離の確保を行い安全運転を心掛けましょう。

轍(わだち)の上を走る

積雪のある道路では、轍の上を走行するように心掛けましょう。轍とは、車が走行した後にできる路面の凹みのことで、後続車が前の車の通った後の轍を走行すると安定して走行できます。轍の上は、雪が融けていることが多く、スリップすることなく走行できます。ただし、車線変更する時などは、融けていない雪の上を走行するので注意しましょう。

危険な箇所では特に注意

冬の路面では、危険な箇所が多くあり注意が必要です。危険な箇所とは、「カーブ、坂道、橋の上、日陰、段差、トンネル…..」などです。普段から、何気なく通っている場所が冬場になると危険な場所になってしまいます。では、なぜ危険なのか下記にポイントをまとめます。

~危険なポイント~ ~危険な理由~
カーブ 曲がる時にスリップしやすい
坂道 上り坂がスリップして登れない、下り坂でブレーキを踏んでも止まれない
橋の上 雪が融けていても、凍結しアイスバーンになっている可能性がありスリップしやすい
日陰 雪が融けにくく、凍結路面は凍ったままになりやすい
段差 雪や氷が残りやすい
トンネル トンネルの出入口が凍結し、アイスバーンになっていることがある

このように、分かりやすい理由やポイントもあれば、橋の上やトンネルは盲点になりやすいです。橋の上やトンネルは、風が吹きつけやすいので雪解け水がそのまま凍結することがあります。濡れた路面と勘違いする「ブラックアイスバーン」になっている可能性があるので、注意しましょう。

四輪駆動車が安心

雪の多い地域や雪道をよく走行する方は、四輪駆動車を選択するとより安心して走行できます。四輪駆動車とは、「4輪とも動力となる車」のことです。四輪駆動車の良さは、「前輪がスリップしても、後輪も駆動するので走行できる」という点です。雪道を走行するのが多い方は、四輪駆動車に乗るのが良いと言えるでしょう。

スノーシューズで運転しない

スノーシューズでは、運転しないようにしましょう。スノーシューズは、普段履いているスニーカーやブーツとは異なり、アクセルやブレーキなどの操作感が変わってしまいます。そのため、「踏み込みすぎや踏み間違え」といったアクシデントに見舞われる可能性があります。雪道の運転は乾燥路面より慎重に運転しなければならないので、スニーカーなどで運転し目的地に到着してからスノーシューズに履き替えましょう。

タイヤ4本セットが¥8,900(税込\9,790)~!
最短4日でタイヤ交換できる!

早めにスタッドレスタイヤに履き替えて準備を


ノーマルタイヤでうっすら積雪のある雪道を走行するのは危険です。冬場は、急に雪が降ることもあるので事前に対策を行うことが大切です。1番簡単な対策は、スタッドレスタイヤに履き替えることです。地域によって異なりますが、本格的な冬になる前の秋のうちに早めにスタッドレスタイヤに交換して準備しておきましょう。雪が多い地域や山道を走行する方は、タイヤチェーンもトランクに載せておくとより安心できます。

【2023-2024年度】スタッドレスタイヤへの交換が安い時期とは?費用内訳、お店選びのポイント

まとめ

今回は、ノーマルタイヤはうっすら積雪の雪道でも走行できるのか、について解説しました。ノーマルタイヤは、雪道を走行するように設計されていないので、グリップ力がかなり低下し危険なので運転はやめましょう。

雪道では注意すべき箇所が多くあり、路面凍結などが原因のスリップ事故が多く発生します。今回紹介した雪道での注意点を参考に、安全運転を心掛けましょう。
また、雪道をノーマルタイヤで走行すると道路交通法違反となってしまい、反則金を納めなければならない点も注意が必要です。

本格的な冬になる前の秋の内に早めにスタッドレスタイヤに履き替え、冬の道路を安心安全に走行しましょう。

タイヤ4本セットが¥8,900(税込\9,790)~!
最短4日でタイヤ交換できる!

 

監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

icon