スタッドレスタイヤの空気圧はどれくらいがベスト?チェック方法や補充の仕方を解説

スタッドレスタイヤは夏タイヤより柔らかい素材でできており、摩耗しやすいという特徴があります。空気圧が適正でないと接地による摩耗が進み、不必要に寿命を縮めてしまうおそれがあります。
今回は、スタッドレスタイヤの空気圧に関して、適正値の調べ方や点検・補充方法、空気圧不足・過多によるトラブルなどを解説します。夏タイヤとは空気圧が異なるのか?といった疑問も解消します。
ベストな空気圧を維持し、スタッドレスタイヤを長持ちさせられるようにしましょう。
▼この記事を最後まで読んでわかること
・スタッドレスタイヤの空気圧は、どれくらいがベスト
・空気圧不足が引き起こすトラブル
・スタッドレスタイヤの空気圧調整の仕方
・空気圧のチェックポイント
・タイヤ流通センターならお得にスタッドレスタイヤ交換ができること
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目次
スタッドレスタイヤの空気圧は、どれくらいがベスト?

「スタッドレスタイヤの空気圧」ときいて、いったいどれくらいがベストなのか疑問に思う人もいるでしょう。また、適正な空気圧はどこかに記されているのでしょうか。
最初に、スタッドレスタイヤの空気圧について、適正値と調べ方を解説します。
スタッドレスタイヤの空気圧は、夏タイヤと同程度
スタッドレスタイヤの空気圧の適正値は、夏タイヤと同程度です。タイヤは夏用・冬用を問わず、あるべき空気圧を維持することで、性能を発揮できるように作られています。スタッドレスタイヤの空気圧も、夏タイヤと同様の値を保持するようにしてください。
ただし、インチアップ・インチダウンしてあるタイヤは、最適な空気圧が変わります。詳しくはディラーやタイヤ専門店にご相談ください。
適正空気圧の調べ方
適正な空気圧は、車種ごとに定められています。そして、わかりやすい場所に明示されているため、ぜひチェックしてみてください。
タイヤの空気圧の適正値は、運転席側のドアを開けた内側に、シールで貼られています。車体側のドアに隠れる部分、あるいは運転席ドアの隠れる部分を見てみてください。
タイヤの空気圧は、「kPa(キロパスカル)」という単位であらわされます。前輪・後輪それぞれに、220や230という値が見えるはずです。この空気圧(kPa)は、タイヤの空気圧を調整する際に必要になります。
スタッドレスタイヤの空気圧不足が引き起こすトラブル

スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路をしっかりとグリップし、スリップを防ぎながら走行しなければなりません。ところが、空気圧が不足していると、本来の性能を発揮できず、さまざまなトラブルを引き起こします。
スタッドレスタイヤの空気圧が足りない際に起こりうるトラブルを、3つ解説します。
燃費低下
スタッドレスタイヤの空気圧が足りないと、タイヤがたわみ、接地面積が増大します。タイヤが回転した際に路面から受ける抵抗値(転がり抵抗)が増え、燃費が悪化するおそれがあります。
空気圧が適正値から2割程度低下すると、燃費は1割低下するともいわれます。
摩耗過多
空気圧が不足したタイヤは、自重と車重によりたわみ、接地面積が増大します。必要以上に地面と接する状態が続くため、摩耗がどんどん進むというトラブルにつながります。また、接地面積の増大によって過度な熱も発生し、この熱もタイヤを摩耗させる要因となります。
タイヤを長持ちさせたいときは、空気圧調整も大切だと押さえましょう。
バースト
バーストとは、走行中にタイヤが破損し、破裂するトラブルです。空気圧不足のタイヤはたわんだまま走行することになり、やがてタイヤそのものが変形する「スタンディングウェーブ現象」を起こすおそれがあります。スタンディングウェーブ現象が起きるとタイヤのゴムや内部にあるコードが破損し、形状を維持できなくなって破裂するという仕組みです。
大事故につながりかねない深刻なトラブルであり、空気圧調整の重要さを教えてくれるトラブル例といって良いでしょう。
スタッドレスタイヤの空気圧過剰が引き起こすトラブル

スタッドレスタイヤの空気圧が不足すると、さまざまなトラブルにつながるとわかりました。一方で、空気圧が高すぎる状態も問題を抱えます。「空気はいずれ抜けるから」と、過剰な空気圧にしてはいけません。
スタッドレスタイヤに空気を入れすぎた場合に起きるトラブルを、3つ解説します。
偏摩耗
スタッドレスタイヤの空気圧が過剰だと、タイヤの中央付近ばかりが地面と接し続け、摩耗します。タイヤの一部分に摩耗の偏りがある状態を偏摩耗といい、タイヤの寿命を縮める要因となっています。
頻繁な傷
タイヤの空気圧が高い状態は、パンパンに空気が詰まった風船と同じです。外部からのちょっとした刺激をダメージとしやすくなっています。空気圧が高い状態のタイヤで縁石に乗り上げると、切り傷や擦り傷、最悪の場合はパンクするおそれもあります。
また、道路に落ちている釘や小石などの異物によって、傷がつく場合もあります。
乗り心地低下
パンパンに空気が詰まったタイヤは、クッション性が低下します。常に車体がはねている状態だと考えてください。わずかな凹凸や路面のわだちも拾ってしまい、振動や衝撃を乗る人にダイレクトに伝えます。乗り心地が低下し、ドライブを楽しめなくなるでしょう。
あわせて、操縦の安定性も低下します。いざというときに適切に車を操作できず、事故につながる危険性もあります。
スタッドレスタイヤの空気圧調整の仕方

スタッドレスタイヤの空気圧は、タイヤ用の空気入れ(エアーコンプレッサー)を使います。タイヤ専門店やガソリンスタンド、カー用品店などに常備されているケースが多いので、最寄りのショップでチェックしてみてください。
〈タイヤ用空気入れの使い方〉
- 運転席側ドアを開け、タイヤの適正空気圧を知る
- タイヤのエアバルブキャップを開け、空気圧のホースを差し込む
- 空気入れに空気圧をセットする
- ホースの先端を押さえ、希望の空気圧になるまで空気を入れる
- 空気圧が適正になったらホースを外し、エアバルブキャップを締める
空気圧の設定方法は、空気入れによって異なります。説明書きをよく読み、分からない点は遠慮なくショップスタッフに問い合わせて構いません。
スタッドレスタイヤの空気圧のチェックポイント

スタッドレスタイヤの空気圧に関して、知っておくと便利なチェックポイントを3つ解説します。ちょっとしたメンテナンスやコツで、タイヤはグンと長持ちするようになります。ぜひ、今日から実践してみてください。
空気圧調整は月1回程度がベスト
タイヤに充填された空気は、自然に抜けていきます。1か月で約5~10%(10~20kPa)ほど抜けるとの試算もあります。
自然に空気が減るという前提に立ち、定期的な空気圧調整を心がけると良いでしょう。
月に1回程度、給油のついでなどに点検しておくと安心です。
空気圧調整と同時に、タイヤを点検しておく
空気圧調整とあわせて、タイヤも点検しておくことをおすすめします。道路を走るタイヤは、知らずのうちにダメージを受けたり、異物を噛んでいたりする可能性があるためです。
タイヤの点検ポイントは、次の6つです。
- 空気圧
- 溝の残り具合
- 偏摩耗の有無
- 傷の有無
- ひび割れの有無
- ふくらみや変形の有無
スタッドレスタイヤの溝は、新品から50%摩耗すると寿命となります。サイドウォール(側面)にある矢印を見つけてください。矢印の先をトレッド(溝のある面)にたどると、溝の間にプラットホームと呼ばれる小さな突起があるはずです。
溝の深さが、突起の高さと同程度になる、つまり突起が表面に露出すると、新品から50%摩耗したことを示します。
プラットホームはどのスタッドレスタイヤにも備えられています。4本すべてを点検し、溝の残りが少なくなっていたら、速やかにタイヤ専門店などに相談してください。
ホイールつきでの保管は、空気圧をやや下げる
シーズンオフのスタッドレスタイヤをホイールが付いたまま、保管する人も多いでしょう。この場合、保管前に空気を少しだけ抜いておくことが大切です。適正な空気圧のまま保管すると、タイヤが重みで劣化するおそれがあるためです。
どのくらい抜けば良いか分からない場合は、タイヤ専門店や自動車整備士等に相談してください。
まとめ
スタッドレスタイヤの空気圧は、夏タイヤと同程度を保持します。空気圧の適正値は、運転席側のドア内側に貼付されているので、チェックしてみてください。
また、空気圧は不足しても、入れすぎてもいけません。常に最適な空気圧を維持できるよう、月に1回程度の点検をおすすめします。
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現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。