夏タイヤから冬タイヤへ、ベストな交換時期はいつ?早期交換のメリットも解説
毎年涼しくなると、夏タイヤから冬タイヤへいつ交換しようか、と悩む方も多いのではないでしょうか。天気予報と自分の予定を照らし合わせ、交換に行ける日を探す作業は、なかなか煩雑です。
今年も間もなく冬タイヤへの交換時期がやってきます。本記事で「交換にベストなタイミング」を把握し、今年こそ時間も費用も効率的なタイヤ交換を実現しませんか。
▼この記事を最後まで読んでわかること
・夏タイヤから冬タイヤへのベストな交換時期
・東日本エリアの各地の初雪観測日
・冬タイヤの種類
・タイヤ流通センターならお得にスタッドレスタイヤ交換ができること
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目次
夏タイヤから冬タイヤへのベストな交換時期
夏タイヤから冬タイヤに交換するベストな時期を知っておけば、迷うことも少なくなるかもしれません。まず、交換のベストタイミングを解説します。
夏タイヤから冬タイヤへは「初雪の1か月前」をめやすに交換
夏タイヤから冬タイヤへの切り替えは、例年初雪が降る季節の1か月程度前が最適です。理由は、2つあります。
・急な降雪に備えるため
・低下する気温に対応するため
急な降雪に備えるため
「毎年、12月半ばに初雪が降る」「本格的に降るのは、年が明けてから」という地域も、果たして今年も同じように降るかは分かりません。異常気象が続く近年、いつ想定外の降雪があってもおかしくないのです。
初雪シーズンの1か月前に冬タイヤに交換しておけば、急な降雪にも慌てずに済むでしょう。
低下する気温に対応するため
夏タイヤは、気温が低くなるとゴムが硬くなり、性能を発揮できなくなります。メーカーによって多少の違いはあるものの、一般的なタイヤは気温5℃〜7℃が、夏タイヤを冬タイヤに交換するめやすとされます。
初雪まであとひと月ほど、という季節になれば、最低気温が1桁台になる地域も増えるでしょう。「まだ雪が降らないから」と交換を先延ばしにしていると、思わぬところでスリップする危険性もあります。
最低気温が5℃〜7℃を下回るようになってきたら、夏タイヤから冬タイヤに交換しておくと安心です。
早めに交換するメリット
ゆとりをもって冬タイヤに交換すると、ショップが混み合う時期を回避できます。毎年、初雪が降るとショップやガソリンスタンドに、タイヤ交換を希望する車の列ができる、そんなニュースを見たことはないでしょうか。ぎりぎりまで交換を先延ばしすると、交換作業の混雑に巻き込まれる可能性が高まります。
また、新品の冬タイヤに交換した年は、本格的な降雪の前に慣らし走行を終えられる点もメリットです。
慣らし走行とは、新品のタイヤ表面を覆う保護膜を、走行の摩擦によって剥がす工程です。慣らし走行にはスタッドレスタイヤで「時速60km以下で200km以上」必要です。早めに交換しておけば、雪が降る前にゆとりをもって、慣らし走行を終えられるでしょう。
早めに交換する際の注意点
冬タイヤは、基本的に冬の気温が低い路面、雪や氷のある路面の走行を想定してつくられています。気温が高い路面の走行が続くと、ゴムが柔らかくなりすぎてグリップ面が広くなり、必要以上に摩耗がすすむおそれがあります。
最低気温が5℃〜7℃を下回るようになったら交換がめやすですが、同時に最高気温もチェックしておきましょう。残暑のような暑さが残っている間は、冬タイヤへの交換を控えてください。
【東日本エリア】各地の初雪観測日
「初雪の1か月前を目安に、夏タイヤから冬タイヤに交換」とはいうものの、お住まいの地域の初雪がいつなのかわからない、ということはありませんか。
この章では、降雪がある東日本の地域別に、初雪の平年値を解説します。
※ 気象庁の平年値(霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日)を参照
※ 統計対象は1991年~2020年の30年間
東京
東京都心での初雪平年日は、1月3日です。また、初霜の平年値は12月23日、初結氷の平年値は12月24日です。
クリスマス頃に冷え込みが厳しくなると考え、11月末には冬タイヤに交換しておくと良いでしょう。
千葉
千葉市では、12月10日ごろに初雪が観測されています。だた、年によって、また地域ごとの差が大きく、一概に「12月に入ったら雪が降る」とは言いきれません。実際、初雪観測は館山で1月1日、勝浦で1月6日と差があります。
12月半ば〜1月初旬に雪が降る可能性を考え、11月半ば〜12月半ばほどの季節に、冬タイヤへ交換しておくと良いでしょう。
神奈川
横浜市の初雪平年値は、12月15日です。初霜も12月15日、初結氷は12月14日となっています。
12月半ばには雪を心配したほうが良いと考え、11月半ばには冬タイヤに交換しておくと良いでしょう。
埼玉
熊谷市では、例年12月20日ごろに初雪が観測されています。初霜は早く、11月19日。初結氷は11月24日です。秩父の初雪は早く、12月13日ごろです。埼玉県都市部にお住まいなら11月20日ごろまでに、山間部の方なら11月半ばまでに交換をおすすめします。
茨城
水戸市では例年、12月19日ごろ初雪が降っています。初霜は11月11日、初結氷は11月16日です。11月下旬までに、夏タイヤから冬タイヤに交換すると良いでしょう。
なお、地域によって気候が異なり、つくばではほぼ雪が降りません。
群馬
前橋市で例年初雪が観測されるのは、12月9日ごろです。初霜の平年値は11月22日、初結氷も11月22日です。11月中旬を過ぎると冷え込みが厳しくなり、12月に入ると雪が降り始めると考え、11月中旬ごろまでに冬タイヤへの交換をおすすめします。
栃木
宇都宮市で初雪が観測される平年値は、12月16日です。初霜は早く11月7日、初結氷は11月14日ごろとなっています。山間部にある日光の初雪平年値は11月2日です。平地では、11月中旬ごろまでに冬タイヤに交換しておくと良いでしょう。山間部も走行する方は、10月中旬ごろまでにタイヤ交換しておくと安心です。
山梨
甲府市で初雪が観測される平年値は、12月11日ごろです。初霜は11月8日、初結氷は11月13日ごろとなっています。河口湖付近では、11月29日ごろに初雪が降る年が多いようです。都市部にお住まいなら、11月中旬までに冬タイヤに交換しておくようにしましょう。山間部を走行する機会が多ければ、10月末までにタイヤ交換をおすすめします。
長野
長野市での初雪観測平年値は、11月18日です。初霜は11月1日、初結氷は11月7日となっています。
なお、長野県は広いこともあって、地域によって初雪平年値に差があります。松本市の初雪観測平年値は11月17日、軽井沢で11月17日ですが、諏訪は11月28日、飯田は11月27日となっています。
東北信・中信の方は10月中旬までに、南信の方は10月下旬までにタイヤ交換を済ませると良いでしょう。
群馬
前橋市では、例年12月9日ごろに初雪が観測されます。初霜は11月22日、初結氷も11月22日です。ただ、山間部では初雪が11月中に降るおそれもあります。市街地周辺のみ走行する方は11月中旬までにタイヤ交換を済ませ、山間部も走る場合はそれより早くタイヤ交換を済ませることをおすすめします。
新潟
新潟市の初雪観測平年値は、11月23日です。初霜は11月27日、初結氷は12月3日となっています。雪の多さが特徴的な地域であり、雪に強い冬タイヤの選択をおすすめします。
夏タイヤから冬タイヤへは、10月下旬をめやすに交換すると良いでしょう。なお、相川(佐渡)の初雪平年値は、11月27日となっています。
富山
富山市では、12月3日ごろに初雪が観測される年が多くなっています。初霜は11月25日、初結氷は12月2日です。氷見に近い伏木では、11月30日が初雪観測の平年値です。ドカ雪が多い地域でもあります。念のため、11月初旬には冬タイヤに交換しておくと良いでしょう。
石川
金沢市では、例年11月24日ごろに初雪が観測されます。初霜は12月4日、初結氷は12月13日ごろです。輪島市でも11月25日が初雪の平年値であることを踏まえると、11月末には降雪があると考えた方がよいでしょう。
10月下旬までの冬タイヤ交換をおすすめします。
福井
福井市の初雪観測平年値は、12月3日です。また、初霜は11月28日、初結氷は12月3日となっています。敦賀では、初雪が12月5日ごろに観測されます。福井にお住まいの方は、11月初旬に夏タイヤから冬タイヤに交換しておくと安心です。
岐阜
岐阜市の初雪観測平年値は、12月13日です。初霜は11月24日、初結氷は12月2日となっています。山間部の高山の雪は早く、11月17日ごろに初雪が観測されます。岐阜の平地にお住まいの方は、11月中旬までにタイヤを交換しておくと良いでしょう。山間部の走行が多い方は、念のため10月中のタイヤ交換をおすすめします。
福島
福島市の初雪観測の平年値は、11月19日です。初霜は11月12日、初結氷は11月17日ごろがめやすです。なお、福島県内各地の初雪観測平年値は、以下の通りです。
・若松:11月14日
・白河:11月19日
・小名浜:12月16日
太平洋側を除き、10月中旬までのタイヤ交換をおすすめします。
宮城
仙台市では例年、11月17日ごろに初雪が観測されます。初霜は11月14日、初結氷は11月23日となっています。石巻の初雪はもう少し遅く、11月28日ごろです。内陸部にお住まいの方は、10月中旬までに冬タイヤへ交換しておくと良いでしょう。太平洋側の方は、10月末〜11月上旬までのタイヤ交換でも間に合いそうです。
山形
山形市の初雪は早く、例年11月16日ごろに観測されています。初霜は11月4日、初結氷は11月7日ごろです。新庄の初雪は11月14日、日本海側の酒田でも11月19日ごろが初雪の観測平年値となっています。豪雪地帯を擁する山形県では、10月中旬までに冬タイヤへの交換を済ませましょう。
岩手
盛岡市の初雪観測は、例年11月9日ごろです。初霜はさらに早く10月26日、初結氷も10月31日と、11月の声を聞く前に冷え込みが厳しくなり始めます。太平洋側の宮古の初雪は11月20日ごろ、大船渡は11月19日です。
内陸の方は10月初旬~中旬までに、夏タイヤを冬タイヤに交換すると安心です。太平洋側の方はもう半月、先でも構わないでしょう。
秋田
秋田市の初雪は、平年値で11月15日です。初霜は11月16日、初結氷は11月19日となっています。平地の方は10月中旬を目安に、タイヤ交換をおすすめします。山間部は初雪も早く、また降雪量も多いため、さらに前倒しして交換しておくと良いでしょう。
青森
青森市の初雪平年値は、11月8日です。初霜は11月1日、初結氷は11月10日となっています。日本海側の深浦、太平洋側の八戸とも、11月11日ごろに初雪が観測されます。下北半島の陸奥の初雪は、11月8日ごろとなっています。
どの地域にお住いの方も、10月初旬には冬タイヤに交換しておくと安心です。
北海道
北海道は、地域によって初雪観測日に差があります。以下にまとめましたので、参考にしてください。冬タイヤへの交換は、どの地域も10月上旬~遅くとも中旬までに完了させることをおすすめします。
地域名 | 初雪観測平年値 | 初霜平年値 | 初結氷平年値 |
函館 | 11月1日 | 10月22日 | 11月2日 |
江差 | 11月4日 | 11月1日※ | 11月14日※ |
寿都 | 10月28日 | 11月7日※ | 11月10日※ |
倶知安 | 10月20日 | 10月10日※ | 10月16日※ |
小樽 | 10月31日 | - | - |
札幌 | 10月28日 | 10月25日 | 10月28日 |
室蘭 | 11月2日 | 11月12日 | 11月13日 |
苫小牧 | 11月2日 | 10月19日※ | 10月19日※ |
浦河 | 11月4日 | 11月6日※ | 11月6日※ |
帯広 | 11月1日 | 10月11日 | 10月15日 |
岩見沢 | 10月30日 | 10月21日※ | 10月30日※ |
旭川 | 10月19日 | 10月9日 | 10月18日 |
羽幌 | 10月27日 | - | - |
留萌 | 10月25日 | - | 11月8日※ |
稚内 | 10月19日 | - | 11月5日 |
網走 | 10月30日 | 10月26日 | 10月30日 |
根室 | 11月6日 | 11月4日※ | 11月6日※ |
※印:参考値
冬タイヤの種類
「冬タイヤ」と一括りにいわれますが、実は3種類に分かれます。あらためて冬タイヤの種類を確認しておきましょう。
スタッドレスタイヤ
現在、冬タイヤの主流となっているのがスタッドレスタイヤです。スタッドレスタイヤは低温下でも硬くなりにくい素材(コンパウンド)を使用し、滑りやすい路面を力強くグリップするトレッド(溝)が彫られています。
どのメーカーも毎年、技術刷新を施したスタッドレスタイヤを発売しています。スタッドレスタイヤの性能は、次の4つのポイントで評価します。
・氷上性能
・雪上性能
・ドライ性能
・ウエット性能
オールシーズンタイヤ
オールシーズンタイヤは、名前のとおり1年を通じて履き続けられるタイヤです。夏タイヤとしての性能に加え、積雪に対応できる性能を備えています。一定以上の品質基準を満たしたオールシーズンタイヤには、「スノーフレークマーク」という印が刻印されています。これはATSM(米国試験材料協会)規格で認められていることを示し、スノーフレークマークがついたタイヤは、冬用タイヤ規制が敷かれた高速道路も走行可能です。
ただし、オールシーズンタイヤは積雪路には対応していますが、氷上性能はスタッドレスタイヤに及びません。また、深い積雪も苦手です。
あくまで、「年に数回の降雪に備えたい」という都市部の人向けのタイヤである点は、押さえておきましょう。冷え込みが厳しく凍結が日常茶飯事の地域の方、豪雪地域の方には、スタッドレスタイヤをおすすめします。
スパイクタイヤ
ひと昔前まで主流だった、スパイク(金属製のピン)が埋め込まれたタイヤです。スパイクが雪や氷に突き刺さり、冬の路面でも安定走行をかなえます。
走行中のスパイクによる粉じん被害が問題となり、法律で規制されたこともあって、現在はほぼ生産されていません。使用する際は、法律が定める規制を遵守する必要があります。
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まとめ
夏タイヤから冬タイヤへの交換は、「初雪の1か月前」までに終わらせておくと安心です。ただ、初雪がいつ降るかは、年によって違うもの。迷ったら、最低気温も参考にしてください。最低気温が5℃~7℃を下回る日が増えたら、冬タイヤへの交換のタイミングです。
冬タイヤへの交換や購入なら、タイヤの専門店・タイヤ流通センターにご相談ください。全国に展開する店舗で、またWebからもお問い合わせをお待ちしています。
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現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。