【2025年最新】「スタッドレスタイヤは5年目で交換必須」は本当?寿命を見るポイントを解説

「スタッドレスタイヤは、5年で交換しなければならない」という、うわさがあるようです。額面通りに受け取ると、まだ使えるスタッドレスタイヤを5年で交換してしまうことにもなりかねません。反対に、摩耗が進んでいるにもかかわらず「5年」にこだわると、ツルツルのタイヤで雪道を走ることになる可能性もあります。

果たして、5年目のスタッドレスタイヤは、「まだ使える」のでしょうか。それとも「交換必須」なのでしょうか。今回は、5年目のスタッドレスタイヤにまつわるうわさを解明します。

▼この記事を最後まで読んでわかること
・スタッドレスタイヤは絶対に5年目で交換が必要か
・スタッドレスタイヤの寿命を示すサイン
・スタッドレスタイヤは何年で寿命なのか
・スタッドレスタイヤの製造時期を知る方法
・タイヤ流通センターならお得にスタッドレスタイヤが交換できること

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スタッドレスタイヤは絶対に5年目で交換?

結論からお伝えすると、5年目のスタッドレスタイヤに交換が必要かどうかは、タイヤの状態によります。5年目でも「もう1~2シーズンは使える」ものもあれば、5年を待たずに交換が必要な状態になるタイヤもあるのが、整備の現場でよく見られる光景です。実際は、普段の走り方や走行距離など、さまざまな条件によって交換のタイミングは変わります。

スタッドレスタイヤは5年目に交換と盲目的に考えるのではなく、交換のサインを見極め、適切なタイミングで交換することが、安全運転につながります。

スタッドレスタイヤは5年目に交換というウワサの真相

「スタッドレスタイヤは5年で交換」といわれるのは、おそらくタイヤメーカーが5年程度での“点検”を推奨していることが由来でしょう。話に尾ひれがつき、「5年で点検」が「5年で交換」になったものと思われます。

各タイヤメーカーは、以下のタイミングでの点検・交換を推奨しています。

整備士による点検 交換
製造から5年経過時点 製造から10年経過時点

※ 参照:ブリヂストンタイヤヨコハマタイヤ

タイヤの主な素材は、ゴムです。ゴムは紫外線やオゾン、経年などにより劣化し、本来の性能を発揮できなくなります。そのため、新品のまま保管されていたとしても、製造から5年で点検、10年で交換が推奨されています。

なお、上記は、次章で解説するタイヤの寿命を示すサインが現れなかった場合の、点検・交換のタイミングです。タイヤの寿命を示すサインが見られたら、速やかに適切な対応を取る必要があります。

スタッドレスタイヤの寿命を示すサイン

スタッドレスタイヤの寿命を示すサインは、3つ覚えておけば問題ありません。チェック方法も簡単です。セルフ点検できれば、適切な交換のタイミングを自分で判断できるようになります。

スタッドレスタイヤの寿命を示す3つのサインを、解説します。

プラットホームの露出

タイヤが地面と接する面(トレッド)には、細かな溝が所狭しと彫られています。この溝の一部に、プラットホームと呼ばれる寿命を示すサインがあります。

タイヤの側面(サイドウォール)を見てください。トレッド方向を指す矢印(↑)マークがないでしょうか。矢印の先端をトレッド面にたどっていくと、溝の間に少し盛り上がった部分が見えます。これが、プラットホームです。

タイヤが走行とともに摩耗すると、周囲のトレッドが削れ、やがてプラットホームの頭部分が露出します。プラットホームの頭が露出した状態が、すなわち「新品から50%摩耗した」状態です。スタッドレスタイヤはトレッドが新品から50%摩耗、つまりプラットホームが露出すると寿命です。速やかに、新しいタイヤに交換しなければなりません。

〈豆知識〉プラットホームと似ている「スリップサイン」

サイドウォールには三角(▲)の刻印もあります。頂点からトレッドにたどると、プラットホームと似たサインが見つかる、この突起をスリップサインといいます。

スリップサインは夏タイヤとしての寿命を示すサインで、残りの溝が1.6mmになったことを示します。スリップサインが出たタイヤで公道は走行できません。

プラットホームが出たスタッドレスタイヤは、冬用タイヤとしては使用不可です。ただ、スリップサインが出るまで、夏のシーズンに装着しても構いません。推奨されている使い方ではありませんが、知識として知っておいて損はないでしょう。

ゴムの硬化度

ゴムは、時間の経過や直射日光などの影響を受けて徐々に硬化し、もろくなります。ゴムが硬くなったタイヤはグリップ力が落ち、性能を十分に発揮できません。

とくに、滑りやすい雪道・凍結路でも、路面をしっかりグリップする必要があるスタッドレスタイヤは、ゴムの柔軟性がとても重要です。ゴムが硬くなったスタッドレスタイヤは、速やかに交換しなければなりません。

ゴムの硬化度を知る方法は、2つあります。

まずは、指で押して確かめる方法です。トレッド部にあるブロックや、溝の周辺を指で強く押してみてください。「グニュ」という感触とともに曲がるなら、まだしなやかさを保っています。まったく曲がらなくなっていたら、整備士の点検を受けたほうが良いでしょう。

硬化度を知る2つ目の方法は、タイヤ用の硬度計を使うやり方です。硬度計はタイヤ専門店や整備工場などにあります。2,000円~3,000円程度で市販されてもいるため、車に備え付けておいても良いでしょう。

傷、クラック、ひび割れ

タイヤが硬くなったり、劣化が進んでいたりすると、タイヤの表面に目に見えるヒビが入ります。また、いつのまにかできた傷やクラックがあるスタッドレスタイヤも、寿命となります。

タイヤ安全ニュースNo.72|一般社団法人日本自動車タイヤ協会

ひびや傷がある程度以上の深さを持っていると、交換が必要になります。一般のドライバーがひび・傷の程度を判断するのは難しいため、ドライバーは「ひびや傷の発見」に努めてください。もし発見したら、速やかにタイヤ専門店や整備工場で点検を受けるようにしましょう。

スタッドレスタイヤは何年で寿命なのか

寿命のサインはわかったとはいえ、いったいいつ、スタッドレスタイヤの寿命がくるのでしょうか。試算します。まず、一般的なスタッドレスタイヤは「3,000kmの走行で1mm摩耗する」といわれます。

そして、新品のスタッドレスタイヤの溝の深さは、およそ10mm。これが50%摩耗すると寿命を迎えるため、5mm摩耗すると寿命ということになります。

スタッドレスタイヤの寿命の試算例(1)

1か月に1,000km走行する人が、12月~2月の3か月間スタッドレスタイヤを履いたと仮定すると、

1,000km×3か月=3,000km/シーズン

つまり、1シーズンで1mm摩耗

⇒ 5mm摩耗までにかかる期間は、約5年

1か月の走行距離が約1,000kmなら、うわさどおり5年でスタッドレスタイヤを交換すれば問題なさそうです。

スタッドレスタイヤの寿命の試算例(2)

さらに長い距離を走る人なら、どうでしょうか。

スタッドレスタイヤは3,000kmの走行で1mm摩耗します。5mm摩耗するまでに必要な走行距離は、約15,000km。長距離走行が多く、1か月に3,000km走る人なら5か月ほどで寿命を迎えることになります。12月~2月の3か月のあいだスタッドレスタイヤを履く人なら、2シーズン持たない計算です。

これが、冒頭で解説した走り方や走行距離によって、交換が必要なタイミングは変わる、という話の根拠です。スタッドレスタイヤは、「何年使ったか」ではなく、「どれくらい摩耗したか」で交換を判断することが大切です。

スタッドレスタイヤの製造時期を知る方法

参考までに、スタッドレスタイヤが製造から何年経過しているかを知る方法を紹介します。

スタッドレスタイヤには、かならず「製造された時期」が刻印されています。タイヤの側面(サイドウォール)を見て、英数字7~8桁の部分を探してください。

この「数字のみの4桁」部分が、製造時期を示します。前半の2桁が製造された週数、後半の2桁が製造年です。「0924」という刻印は、2024年の第9週に製造された、という意味です。

タイヤメーカーが「5年での点検、10年での交換」を推奨しているとおり、製造時期の把握も大切です。あまりスタッドレスタイヤで走行する機会がなく、摩耗の進行速度が緩やかな場合は、プラットホームが露出する前に5~10年が経過してしまうかもしれません。

タイヤを日常的に点検し、製造からの年数もチェックして、必要なタイミングで整備士による点検を受けられるようにしましょう。

【2025年最新】タイヤの製造時期はここでわかる!見方と把握が大切な理由を解説

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まとめ

「スタッドレスタイヤは、5年目に交換」といううわさは、ある面では正しく、別の面では誤っています。スタッドレスタイヤの寿命は「プラットホームの露出」「タイヤの状態」で判断されるため、交換が必要な時期が5年目に来るかどうかはわかりません。

少しでも不安があったら、最寄りのタイヤ専門店や整備工場に持ち込み、プロによる点検を受けましょう。

タイヤに関するご相談は、タイヤ流通センターにお寄せください。全国に展開する店舗ではタイヤのプロが対応します。また、タイヤ交換の見積もりはWebからかんたん、30秒でお出しします。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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