タイヤ交換は女性でもできる?道具と手順、スムーズな交換のコツを解説

「タイヤ交換は費用がかかる」「車をショップに持っていくのが面倒」、そんな理由から自分自身でタイヤ交換をしようと考える女性も多いかもしれません。しかし、「自分でできる?」「どんな手順で交換すれば良い?」と困る場合もあるでしょう。

結論からいうと、女性でもタイヤ交換は可能です。ただ道具の準備が必要で、労力がかかる点は押さえておきましょう。一人だと大変な作業もあるため、誰かに手伝ってもらうと安心です。

この記事では、初めてタイヤ交換をする女性に向けて、準備しておきたい道具や交換手順、作業時の注意事項などを解説します。また、タイヤ交換を依頼できる場所も紹介しました。自力での交換が大変そうだと感じたら、プロに相談してみてください。

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女性のタイヤ交換前に知っておきたい基礎知識


タイヤ交換を始める前に、最低限知っておきたい基礎知識を3つ解説します。作業を始めてから「どうすればいいんだろう?」「道具がない!?」と困らないために、はじめに把握しておきましょう。

  • タイヤ交換前に用意すべき道具
  • タイヤ交換に最適な場所
  • 交換したタイヤの保管場所

以上、3つのポイントを解説します。

タイヤ交換前に用意すべき道具

タイヤ交換に最低限必要な道具は、次の3つです。

  • ジャッキ
  • 十字レンチ
  • トルクレンチ

ジャッキ(油圧式ジャッキ)

新車で購入した車には、パンタグラフジャッキが搭載されている場合があります(画像①)。ハンドルをクルクル回し、車を上げるタイプのジャッキです。
パンタグラフジャッキでもタイヤ交換はできますが、手間をかけずにタイヤ交換したい場合は、油圧式ジャッキ(画像②)の購入をおすすめします。

油圧式ジャッキは、少ない力で簡単にジャッキアップできる道具です。自転車の空気入れを使う感覚でレバーを上下すると、車が上がります。タイヤ交換に必要な高さまで、ハンドルをクルクル回す必要がなく、スピーディに作業が進みます。

油圧式ジャッキの相場は、5,000円~10,000円ほどです。

十字レンチ

レンチはナットの取外し・取付けに使います。

十字レンチ(画像③)は十字型のレンチで、タイヤを取り付けているナットを外す際に使います。力を入れやすく、固く締まったナットでも女性の力で外せます。

十字レンチの相場は、1,000円~3,000円です。

トルクレンチ

トルクレンチ(画像④)は、ナットを締める際に使う道具です。締め付ける力が強すぎるとボルトやナットの破損につながるため、ナットは指定の力で締め付けなければなりません。

トルクレンチは必要な力(トルク)を設定し、簡単に最適な力で締め付けられる便利な道具です。

トルクレンチの相場は、3,500円~5,000円です。

タイヤ交換に最適な場所

タイヤ交換をする際は、アスファルトやコンクリートなど「固く平坦な地面」を選びましょう。土や砂利の上では、車体が不安定になり危険です。
また車の周辺にタイヤや道具を置くことも考慮し、十分なスペースを確保します。

公園やスーパーの駐車場など、公共性の高い場所での作業は避けてください。集合住宅の駐車場などで作業する場合は、周辺の安全を確認してから作業しましょう。

交換したタイヤの保管場所

夏タイヤとスタッドレスタイヤの交換など、外したタイヤを保管する場合は保管場所も確保します。

タイヤは直射日光や風雨、湿気、油分・水分などによって劣化するため、できれば室内での保管がおすすめです。屋外保管の場合は、直射日光が当たらない風通しの良い場所に置きましょう。
タイヤカバーやタイヤラックなどを使うと、タイヤの状態を良好に保てます。

軍手

汚れやケガ防止のため、タイヤ交換作業ではかならず軍手をはめましょう。軍手は滑り止めつきがおすすめです。滑り止めがあると、タイヤの持ち運びやナット締め付けなどの際に力が入れやすくなります。

巾着袋

外したナットの保管には、15cm四方程度の巾着袋が便利です。ナットを置きっぱなしにするのは、紛失の原因になります。巾着袋を用意しておき、外したらすぐに袋に入れるようにしましょう。

ビニール袋でも構いませんが、ナットの凹凸が当たったときに破れやすいので注意します。

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女性でもできるタイヤ交換の手順


初めてタイヤ交換をする女性にもわかりやすいよう、手順を詳しく解説します。交換作業の概要は以下のとおりです。流れを理解してから、細かい手順を把握しましょう。

◎タイヤ交換の流れ
新しいタイヤを用意する
車からタイヤを外す
新しいタイヤを取り付ける
ナットをしっかり締める

1. 交換タイヤを用意する

タイヤ交換に適した場所に車を止め、エンジンを切ってサイドブレーキをかけます。交換する新しいタイヤを出し、交換場所の近くに1本ずつ置きましょう。

タイヤは、4本のどの位置から交換をしても構いません。交換位置の対角線上にあるタイヤに手頃な大きさの石などを咬ませておくと、車が動き出すのを防げて安心です。

2. ナットを少し緩めておく

交換するタイヤのナットをすべて、少しだけ緩めておきます。車をジャッキアップしてしまうと不安定になり、力が入れにくいため、車が地面に接しているうちに緩めます。

ホイールカバーがついているタイヤは、ナットを緩める前にホイールカバーを外します。ホイールの隙間にマイナスドライバーをさし込み、テコの原理で浮かせ外しましょう。

3. 車体をジャッキアップする

車体のジャッキアップポイントを探し、ジャッキを咬ませて持ち上げます。ジャッキアップポイントとは、タイヤにジャッキを咬ませる部分です。どの車でも決まった位置があり、説明書などに書かれています。

ジャッキアップポイント以外で車を上げると、ジャッキが外れたり車が破損したりするおそれがあります。

ジャッキアップを正しく装着できたら、タイヤが地面から指1本程度浮くまで車を持ち上げます。あまり持ち上げすぎると、新しいタイヤを取り付ける際に大変です。ほんの少し浮いていれば十分です。

また車体の下に、別のタイヤをはさんでおくのもおすすめです。ジャッキが倒れたり外れたりした場合に、車体に挟まれるのを防いでくれます。

4. タイヤを外す

車が持ち上がったら、すべてのナットを外してタイヤを取り外します。ナットは失くさないように、巾着袋などに入れておきましょう。

5. タイヤを取り付ける

タイヤを外したら、新しいタイヤを取り付けます。ボルトとホイールの穴を見て、1本ずつ入れていきます。タイヤは重量があるため、足の上に落とさないよう注意してください。

6. ナットを軽く締める

ナットで軽く固定します。本格的に締めるのは、ジャッキを外してからです。ここではタイヤが外れない程度に手で締めておいてください。

7. ジャッキを下ろし、ナットを固定する

ジャッキを下ろし、車体の下に挟んでおいたタイヤを取り出します。ジャッキを外し、ナットを本締めましょう。

ナットの本締めは、対角線上に締めていきます。ナットが4つなら十字を書くように、5本なら一筆書きで星を書くように締めましょう。

タイヤのナットを締める力(締め付けトルク)は車の取扱説明書に書かれています。調べてトルクレンチの値を合わせましょう。
たとえば締め付けトルクが「108N・m(11kgf・m)」の場合、トルクレンチは108に合わせます。
トルクレンチは指定した力で締め付けると「カチッ」と手ごたえがあり、それ以上は締まらないようになっています。

8. 残りのタイヤも同じ作業を繰り返す

タイヤ1本の交換は、以上で完了です。残りのタイヤも、同じ手順で交換しましょう。

またタイヤ交換の際は「ローテーション」と呼ばれる、タイヤの入れ替え作業も必要です。タイヤのローテーションについては後述しますので、続けてご覧ください。

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女性のタイヤ交換時に注意したいポイント


タイヤ交換時に注意したいポイントを解説します。タイヤを長持ちさせるため、また安全走行のためにも、交換時に一つひとつ確認しましょう。

タイヤはローテーションさせる

タイヤ交換では「ローテーション」を行います。ローテーションとは、タイヤの位置を定期的に入れ替えて、摩耗の偏りを防ぐ作業です。

タイヤは乗る人の位置や荷物の重量、走り方の癖などによって、偏って擦り減ります。交換の際にタイヤを左右・前後で入れ替えてあげると、擦り減り方が均等になり長持ちするのです。

タイヤローテーションの基本は、「前後と左右を入れ替える」です。

外した際に、どこに付いていたタイヤなのか・次にどこに付けるタイヤなのか、目印をつけておくと、次のタイヤ交換の際に迷わずに済みます。

タイヤの前後を入れ替える意味とは?タイヤローテーションの時期や料金などを徹底解説

タイヤの寿命もチェックする

タイヤ交換の際は、タイヤの寿命も忘れずにチェックしましょう。

タイヤの寿命は、「スリップサイン」と呼ばれる印で確認できます。スリップサインとは、タイヤの溝残りが1.6mmになるとあらわれるマークです。

またゴムの弾力がなくなってきた、ブレーキを踏んでも止まりにくくなってきたなどの異変があれば、かならずタイヤ専門店などで点検してもらいましょう。

タイヤの寿命については、こちらの記事も参考にどうぞ!

タイヤにも寿命がある?適したタイヤ交換時期とは?!

空気圧もチェックする

タイヤの空気圧は、ガソリンスタンドなどで簡単に調べられます。市販の空気圧チェッカーを使うのもおすすめです。空気圧不足はパンクやバースト、タイヤを傷める原因になるため、適正な空気圧を維持しましょう。

タイヤに入れるべき空気圧は、運転席側のドア内部に貼られたシールに書かれています。

タイヤの空気圧の確認方法とは?窒素ガス補充のメリットを徹底解説

タイヤの空気圧低下の原因と対処方法、空気圧が与える影響とは

汚れても良い服装で、日焼け止めも忘れずに!

タイヤを運んだり、かがみこんで車の下を覗いたり……、タイヤ交換は汚れる作業です。汚れても良い服装で行いましょう。

またタイヤ交換は、慣れた男性でも1台45~1時間ほどかかります。不慣れな女性なら、半日作業になるかもしれません。屋外の長時間作業になることを覚悟し、日焼け止めも忘れずに!

履き替えか、組み換えか

最後は豆知識です。タイヤには「履き替え」と「組み換え」があり、自分で作業できるのは「履き替え」の場合だと押さえましょう。

履き替えとは、「ホイールのついたタイヤを外し、ホイールのついたタイヤを取り付ける作業」を指します。スペアタイヤへの交換や、それぞれホイールの付いた夏タイヤからスタッドレスタイヤへの交換などが該当します。
履き替え交換は、この記事で紹介した手順に沿って進めれば完了します。

一方、組み換えとはタイヤとホイールの脱着作業を指します。新しいタイヤを購入しホイールを付け替えてタイヤ交換をしたい場合などが該当します。
ホイールの脱着には専用の器具が必要なため、組み換えでタイヤ交換をしたい場合はタイヤ専門店や整備工場に依頼しましょう。

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タイヤ交換は頼んだ方が楽!交換場所と費用の目安


タイヤ交換には「道具」「場所」「正しい手順」と、”力”が必要です。また取り扱い説明書で調べたり、最適な加減を調整したりと、手間もかかります。
女性のタイヤ交換も可能ではありますが、タイヤ専門店や整備工場に頼んだ方が手軽で確実です。
タイヤ交換を頼める場所と、交換費用の相場を解説します。

タイヤ交換を頼める場所

タイヤ交換は、以下の場所で依頼できます。

  • タイヤ専門店
  • カー用品店
  • ディーラー
  • 自動車整備工場
  • ガソリンスタンド

交換と同時に新しいタイヤが必要な場合は、タイヤ専門店がおすすめです。予算や車の乗り方にピッタリなタイヤを選んで購入できます。

ディーラーは丁寧な対応が期待できますが、交換にかかる工賃はやや高めです。自動車整備工場やガソリンスタンドでは作業工賃は抑えられますが、選べるタイヤの種類は限られることが多いので注意が必要です。

タイヤ交換にかかる費用

タイヤ交換にかかる費用は、4本で4,000円~8,000円(1本あたり、税込1,100~2,200円)が相場です。その他、廃タイヤの処分費用や部品代が必要になる場合もあります。

記事のはじめに紹介した、自分でタイヤ交換する際に必要な道具をすべてそろえると、9,500円~18,000円ほどになります。

道具は一度用意すればずっと使えますが、交換の度に手間や労力、時間がかかる点も天秤にかけ、自分でやるか・依頼するか検討してください。

タイヤ交換の見積もり、内訳までちゃんと見てる?項目ごとの相場と安く済ませるコツを解説

まとめ

女性でもタイヤ交換は可能です。タイヤ交換をスムーズに済ませるコツは、使い勝手の良い道具を用意し、広く安全な場所で作業することです。

またタイヤは重量物です。もっとも軽い軽自動車のタイヤ(13インチ)でも、ホイール付きで11kgほどあり、コンパクトカーに使われる16インチのタイヤではホイール付きで18㎏にもなります。
20㎏近くにもなるタイヤを4本交換するのは、簡単な作業ではありません。

タイヤは、適正な力加減と正しい付け方で付けることが大切。安心して走るためにも、タイヤ交換はプロに依頼するのがおすすめです。

タイヤ流通センターでは、有名ブランドタイヤからお手頃なアジアンタイヤまで豊富なタイヤラインナップから、予算に合わせてピッタリのタイヤを選べます。タイヤの見積もりはWEBで瞬時にご覧いただけ、交換予約もその場で完了します。予約当日、お車をショップに持ってきていただくだけで、タイヤ交換が完了します。

ぜひ一度、タイヤ流通センターの無料タイヤ見積もりをお試しください。

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監修者:こげパン
現在、一級自動車整備士(整備士歴10年)として整備工場に勤務。専門学校卒業後、輸入車ディーラーに整備士として勤務、6年間で3社を経験。その他、「国家二級ガソリン自動車整備士」「国家二級ディーゼル自動車整備士」「アーク溶接」「低圧電気取扱者」の資格を保有。

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